「選択的夫婦別姓」を望む人たちが抱えるストレスへの対処例。

恋愛・結婚のストレス

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ちょっと前から話題やニュースで見かける「選択的夫婦別姓」
様々な理由から「夫婦で違う姓を名乗りたい・名乗る必要がある」と考えている人が増えているのか、最近このトピックについてのニュースなどを見る機会が多くあります。

夫婦別姓を求めている人たちにとっては、同姓である現状には多くの不便や不都合、ストレスやデメリットを抱えている状況でしょう。

本日は「選択的夫婦別姓」を題材に、ストレスやネガティブな感情を発生させる問題に対してどのようなアプローチをすることで対処できるのかを考えていきたいと思います。

こちらのブログは「ケアストレス」をメインテーマにしているので、「選択的夫婦別姓の是非を問う」ことはしません。あくまでこのトピックを題材に、ストレスに対してどう対処するのが良いのかを考察する記事です。


それでは始めましょう。

選択的夫婦別姓とは?

Wikipediaにはこうあります。

夫婦別姓、あるいは夫婦別氏とは、夫婦が結婚後も法的に改姓せず、婚前の姓(氏、名字、苗字)を名乗る婚姻および家族形態あるいはそのような制度のことをいう。「旧姓通称使用」(夫婦同姓制度の下で戸籍上の姓は変え、仕事上は旧姓を使用していること)とは意味が異なる。これに対し、婚姻時に両者の姓を統一する婚姻および家族形態、またはその制度のことを「夫婦同姓」あるいは「夫婦同氏」という。夫婦別姓・同姓を選択できる制度を、「選択的夫婦別姓」、あるいは「選択的夫婦別氏」と呼ぶ。

Wikipediaより


現在日本の決まり事では、夫婦は必ず同じ姓を名乗らなければなりません
それを、「希望がある夫婦は、別の姓を名乗ることを認めますよ!」っていうことを制度にしようってのが、選択的夫婦別姓制度です。

因みに似たような言葉で「例外的夫婦別姓(別氏)制度」という言葉がありますが、これは夫婦は同じ氏を名乗るのが原則だけれども、例外的に別の姓を名乗ることも認めるよというものらしいです。

あくまで原則は同姓であり、夫婦の氏の在り方としては”例外”という位置付けで[夫婦別姓<夫婦同姓]というニュアンスがあります。

選択的夫婦別姓の場合は、[夫婦別姓=夫婦同姓]という位置付けなのでこの辺が両者の違いのようです。

選択的夫婦別姓制度の導入は何が問題??

夫婦別姓の導入に関しては賛否両論あります。
そりゃ当然ですよね、意見が同じなら大きな問題にはならなそうだし争いも起きなそうですもん。

ZAWAはなんでこんなに話題になっているのか分からないので、賛成派の主張・反対派の主張をちょっと調べてみました。

そもそもなぜ「夫婦別姓」を望む人たちがいるのか。

まずは賛成派、というか夫婦別姓を望んでいる人たちの意見をみてみます。

法務省のHPにはこのようなQ&Aがありました。

Q4 なぜ,選択的夫婦別氏制度の導入を希望する人がいるのですか。

A:夫婦が必ず同じ氏を名乗ることとしている現在の夫婦同氏制度の下では,夫婦の一方は結婚のときに必ず氏を変えなければならないことになります。ところが,結婚のときに夫婦の一方が必ず氏を変えなければならないことによって,(1)代々受け継がれてきた氏を大切にしたいという感情を持つ人が増えていることから,一人っ子同士の結婚のような場合に,氏を変えることが事実上結婚の障害となったり,(2)結婚に際して氏を変えることによって,本人の同一性が確認できなくなり,職業生活上不利益を被るといった事態が生じています。 
そこで,夫婦の双方が氏を変えることなく結婚することができるようにする選択的夫婦別氏制度の導入を希望する人がいるのです。

法務省


なるほど。
夫婦別姓を求める人たちには現状そういう希望や抱える問題点があるんですね。

他にも、

■同姓が強制される制度は不平等


■結婚・離婚がバレバレという不都合がある


■変更の手続きの負荷が馬鹿にならない


あと「海外と比べて遅れた制度だ!」とか「多様性を認められるべき」とか、その他ここで紹介できていない別姓のメリット・同姓のデメリットがいっぱいあるようです。

確かにうちのワイフも入籍をしてすぐ、ありとあらゆる名義の変更に追われていました。
ワイフはまず初めに勤め先の名義を変更したんですが、会社の経理手続き上「会社が社員として登録している名義」と「給与を振込む銀行口座の名義」が違うと振り込めないという問題が生じて物凄く焦っていました。

実際すごく大変そうでしたね。 もし残念ながら離婚!ってことになっちゃったらまた同じ作業を行う訳ですもんね。 いや、ほんと大変だ。

夫婦別姓”反対派”の主張は?


続いて反対派にはこんな意見がありました。

■子どもが可哀想。


■現在の戸籍制度のメリットが失われる。


■偽装結婚などの犯罪(詐欺等)が容易になる恐れ。


他にも、
■事実婚が認められているのだからそれで十分ではないか?
■様々なシステムを変更するための膨大なコストの問題。
■コロナで大変な最中、もっと先にやるべきことあるのでは?

なんて意見を見かけました。

なるほど。

ZAWAはこの件に関して無知だったので、この記事を書き始める前は「別にどっちでもいんじゃね?」って感じでしたが、当然のごとく双方にはメリットもデメリットもありました。


冒頭に書きましたが、「んじゃ結局どっちがいいの?」って議論はこのブログでは行いません。

タイトルにもありますが、本日は現在「選択的夫婦別姓」という選択肢を望む人たちが抱えるストレスについて考えていこうと思います。

なぜならその人たちは現在進行形でストレスや負荷を抱えているから。
(反対派は今のとこ現在の制度に問題はなくて、変わってしまったら問題になる訳ですもんね。)


それでは次は、ある選択的夫婦別姓を望む家族が行った事例をみていきたいと思います。

離婚→事実婚を選んだママモデルのご家族。


ZAWAはこのニュースを見て「選択的夫婦別姓問題」について興味が湧き、調べてブログを書いてみようと思いました。

https://www.news24.jp/articles/2021/03/24/07845213.html


記事を要約すると、

  • ファッション誌でモデルとして活躍する牧野紗弥さんは結婚12年、3人の子供を持つ母。
  • 第一子出産後に、家庭内の性差=ジェンダーを感じるようになる。
  • 子供は「夫の家の孫」で自分は「夫の家の嫁」という扱いをされることにモヤモヤ。
  • 仕事復帰後は、夫との家事・育児の分担を巡り衝突が続くようになる。
  • 母だから、妻だから、やらなければならないという固定観念が夫婦共にあったと気づく。
  • 夫だけでなく子供たちも含め家族全員で話し合いを行い、離婚・事実婚という選択をする。


牧野さんは、「相手の家に嫁ぐこと」や、今まで当然のように求められてきた「女性(妻・母)として求められる行動・常識」のようなものに対して違和感やストレスを感じていたのでしょう。


「姓を一つ変えることによって、夫と私の気持ちがそこで対等になるのであれば、家族で前向きに『夫婦別姓』について話し合いたいと思ったのです。」
と記事中で牧野さんは語っています。

この牧野さんの主張、彼女と家族の選択に関しては、夫婦別姓反対派から先に挙げたような否定的な意見がやはりネット上の反応としてもありました。

ただ、ZAWAはこの家族の行動は非常に合理的で素晴らしいなと感じました。なぜなら問題を他人の変化で解決するのではなく、自分(個人レベル)の変化で解決をしようとしているからです。


何に対してストレスや負荷を感じるかには個人差がとてもあります。

牧野さんと同じ状況でも何一つストレスを感じない人もいるでしょう。
もっと些細なことでも牧野さん以上にストレスを感じてしまう人もいるでしょう。

ZAWAはストレスは「他者から与えられる」ことよりも「自分から進んでダメージを食らいにいく」ことの方が多いのではないかと考えています。

哲学者のニーチェ先輩は「事実なんてものはない、あるのか解釈だけだ」という金言を残していますが、本当にその通りだと思います。

ニーチェ先輩は『たわむれ、たばかり、意趣ばかり』でこのように言っています。

物事はいかようにも解釈できる。良い物事、悪い物事が初めからあるものではない。良いとするのも悪いとするのも、役立つとか役立たないとか、素晴らしいとか醜悪だとか、いかようであろうとも、解釈するのは結局自分なのだ。
しかし、どう解釈しようとも、そのときからその解釈の中に自分を差し込むことになるのを知っておこう。つまり、解釈にとらわれ、その解釈ができるような視点からのみ物事を見てしまうようになるのだ。

『たわむれ、たばかり、意趣ばかり』より


確かに、全部解釈なのかもって思うんですよねぇ。


例えば、ヤンキーが雨の中捨てられた犬に「お前も孤独なんだな。。。」とか濡れながら優しく話しかけてるのをたまたま見つけてしまった時に、

この人本当は素晴らしい人に違いない!

と肯定的に解釈するか、

初めから悪さしない人の方が素晴らしいに決まっている。

と否定的に解釈するか、どちらが正解なんてものはありません。
どの立場・視点で解釈するかによって、正解は変わるのですから。

どちらも正解、どちらも間違い、普遍的な正解などない。ということなのかもしれません。

そのような状況で、自分が感じるストレスや不遇さを”他者の変化”で解決しようとするのは超絶ハイレベルなミッションで成功率や再現率がとても低いです。

今回話した夫婦別姓問題や牧野さんの件で言えば、「法律を変える」、「世の中の常識・価値観を変える」必要があります。

不可能ではないでしょうが、恐らくもう何年何十年と夫婦別姓を求める声はあったでしょうが未だにこのようなニュースが出るくらいですからその難易度の高さが伺えます。

牧野さんの家族は、自分たちの感じるストレスや不遇さを「家族」という個人レベルのミニマムな単位の変化で解決しようとしているところがZAWA的にあっぱれなのです。

もちろん、理想的な100点満点の解決方法ではないでしょう。
妥協に妥協に重ね、「家族が離れることなく幸せに暮らしていける環境を作る」という家族みんなの最大の願いを叶える方法を牧野さんは選択したのです。
それが現状一番良い選択だと、家族で解釈したんですね。

最大の望みを叶えるために、他の望みを切り捨てる(デメリットを受け入れる)覚悟をした牧野さん家族の勇気をZAWAはリスペクトします。


最後に。

世の中の常識や文化風習、法律のような決まり事が全て完璧だとは思いませんが、社会生活を送る以上それらを守り共生して行く必要があります。

牧野さん家族は、日本の法律を敬いつつ自分たちの望みを叶える方法を選択しましたが、選択肢はきっとこの方法だけではないでしょう。

もしあなたが同じような不遇さを感じているのであれば、自分の解釈が絶対的なものではないという事実を認め、問題を個人レベルで解決する自分なりの方法を探すことをおすすめします。

正直言えば、欲しいもの全部手に入るのが一番いいんですけどねぇ笑
世の中そううまくいかないので、その中で最良は何かを考え、取捨選択していくことがストレスのセルフマネジメントに繋がる作業だと思います。

「何が現時点で最良か?」を判断するには、知識も必要です。

夫婦別姓におけるメリットとデメリットについてまとめているサイトがありましたので、参考に貼っておきます。

本日は、「夫婦別姓問題」を題材にストレスにどう対処するのがいいのかを紹介しました。

最後までご覧いただきありがとうございました。


プロフィール画像
赤澤飯店の主人:ZAWA
1982年東京生まれ。
脱サラし、海沿いの町で飲食店を営業。
ケアストレスカウンセラー
『GOOD VIBES ONLY』をモットーに日々ストレスの無い毎日を研究中。

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