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自分の思い通りにならない恋、みなさんも経験ありますよね。
「自分が好きになった人が、自分のことを好きになってくれない。」
「描いている理想の恋人関係が、今の恋人と実現できていない。」
「大好きで離れたくなんかないのにケンカばかりしてしまう。」
現在進行形でこんな悩みを抱えている人、結構いると思います。
ZAWAもこういう思いはいっぱい経験してきてます。笑
本日は1本の映画を題材に、そういった自分の気持ちや感情をどのようにコントロールするのか、どうすれば自分の幸せだけじゃなく、相手の幸せだけでもなく、「ふたりの幸せ」にできたのかを、考えてみましょう。
いつもの如く、ここのブログでは普遍的な答えは見つかりません。
あるのはZAWAの超個人的な意見か、あなたの個人的な正解を考えるきっかけになる情報だけです。
折角数分の時間を使うのですから、うまくこの場を自分のための道具として使ってください。
それでは始めます。
課題映画:(500)日のサマー 【ネタバレ要素あり】
この映画皆さん知ってます?
2009年に公開された映画のようなのでもう10年以上前の映画ですね。
この映画を題材に話を進めていきますので、少なからずネタバレ要素があります。
※内容を知りたくない人はこの先は見ないでください。
映画のあらすじはこんな感じ。
LAで、グリーティングカード会社で働いているトムは、地味で冴えない毎日を送る青年。ロマンティックな出会いを期待するも、大学で建築を学んでいた彼にはグリーティングカード会社での仕事はつまらなくて、職場にはおばさんばかり。
そんな彼はある日、秘書として職場にやってきたサマーに一目惚れしてしまう。
出会いから4日目、トムが偶然サマーと同じエレベーターに乗り合わせたとき、ふいにサマーは「わたしもザ・スミスが好き」と声をかける。そしてそこから二人の交流が始まる。
ストーリーはトムの空想と、サマーとの実際の関係を絡めてどんどん進んでいく。会社のパーティーの帰りがけに、トムはサマーに好意を寄せていることを告白するのだが、サマーは「友達になりましょう」と言うだけであった。34日目、イケアで新婚夫婦ごっこをしたり、ランチピクニックをしたりと徐々に親密になっていく二人だが、期待するトムに対してサマーに「真剣に付き合う気はないの」と言われてしまう。そしてトムは、不本意ながらも「気軽な関係でいいよ」と妥協してしまう。そして109日目、サマーの部屋に招き入れられたトムは、サマーとの関係が一気に進展したと感じるのだが……。
引用元:wikipedia
こんな感じの男女ふたりの営みが、時系列バラバラで男性側のジョセフ・ゴードン=レヴィット扮するトムの目線で進んでいく映画です。
悩み・ストレスの要素を考察していく。
要素①:価値観の不一致。
トムの価値観は「運命の人に出会うことでしか自分は幸せになれない。」
言い換えれば、「運命の人だと思える恋人を作り幸せになりたい!」である。
対してサマーの価値観は「恋人はいらない。誰かの所有物になるなんてまっぴら。恋愛関係は面倒だし、傷つくのもイヤ。愛なんて絵空事。」というもの。
ふたりが親密になる前から、当人同士はこのような価値観をお互いに伝え合っていたし、違いがあることも認識しあっていた。
この段階でトムとサマー双方に何かストレスが生じているとすれば、
「自分の大切にしている価値観、正しいと思っている価値観を否定されてムカつく」とか、「できればその価値観に共感してもらったり、素晴らしい考えだと思ってもらいたいけどそれが叶わなくて寂しい」みたいなものがあったかもしれない。
ZAWAメモ①
・自分とは違う価値観を認められないとストレスが発生する。
・その価値観を否定すると相手にストレスを与えることになる。
要素②:欲求と妥協のギャップ
トムはサマーを「恋人」にしたいし、「運命の女性」だと思いたい。
それが彼の最終的に叶えたい「欲求」。
でも、サマーはそういう関係は望んでいない。
それを知っているトムは「妥協」を選ぶ。
最終的な欲求ではなく、下記の様な2番手以降の欲求は叶えられるから。
■トムが叶えられる欲求
・彼女と一緒の時間を過ごしたい。
・彼女とキスができる。
・彼女とセックスができる。
・映画をみたり、ご飯を食べたり、夜バーに繰り出したり、「恋人のような」ことはできる。
さらに、言い訳のようなロジックも積み重ねていただろう。
■妥協することの言い訳
・サマーが望んでいないことはしない方がサマーのため
・彼女が幸せなら自分も幸せ
・彼女が望む通りにしなければ、彼女が離れてしまうかもしれない
・一緒にいればいつか彼女の考えが変わり、愛に目覚めるかもしれない
このようにはじめは「妥協」することを決断していたトムだが、サマーとの関係が親密になってくればくるほど、自分の本来の最終的な欲求がどんどん大きくなっていく。
彼女といつでもキスができる関係になる。
彼女とセックスできる関係になる。
彼女の家に招かれる。
彼女に「こんなこと人に話したことない」と言われ特別感を感じてしまう。
「気軽な関係でいいよ」と妥協した段階でトムが手にしていなかったメリットを、サマーと親密になることで獲得してしまい、まだ手にしていないものをサマーに対して求める様にトムはなっていった。
その強い欲求や自分の思い描く理想と、理想が手に入っていない現状のギャップに、トムはものすごいストレスを抱えてしまう。
ZAWAメモ②
・妥協を選ぶ際には、本当の欲求は捨てないとギャップに苦しむ。
・メリットを手に入れてしまうと、今手元に無いものがまた欲しくなる。
要素③:やり場のない欲求→八つ当たり
トムとサマーは「ただの同僚」から「体の関係を持つ様な親密な仲」になればなるほど喧嘩が絶えなくなっていく。
トムが自分の本当の欲求を抑えることができず、サマーへの要求が大きくなっていくから。
でも、サマーのスタンスは初めから変わらない。
むしろトムの要求が大きくなるのに比例して、彼との距離が離れていく。
サマーからしてみれば、これはある種「契約違反」みたいなものだろう。
トムがやってるのはサマーから見ればこんな感じのこと。
①の段階では、トムは納得は行かなかったものの了解したのである。
そもそもここで了解していなければ、サマーは他の人にりんごを売ることもできた。
サマー自身もできればトムに売りたかったって欲求はあったと思う。
でも、1個200円という設定を変えるつもりは無いので、トムが買わなければもうトムに売ろうとはしなかっただろう。
了解して、さらにそのりんごを食べてる癖して、クレームをつけられている。
そんな相手と仲良くしたい人はいないだろう。
・いつも買ってるんだから安くしろ!
・りんごを売るのは俺だけにしろ!
・もっと質のいいりんごを用意しろ!
トムはりんごが手に入るのが当たり前になってしまい、そんなモンスターカスタマーみたいな要求をサマーにするようになったのだ。
ZAWAメモ③
・当たり前になってしまうと、欲求がエスカレートする。
・エスカレートすると「自分が正しい」と思い込んでしまう。
・正しいと思ってることが叶わないので、ストレスも多くなる。
・結果、欲求を叶えようと相手に無茶な要求や攻撃をするようになる。
まとめ:ZAWA的見解
ネタバレが過ぎるのでこの辺で考察はやめておきますが、十分にトムに発生したストレッサーは考察できたと思います。
・自分とは違う価値観を認められないとストレスが発生する。
・その価値観を否定すると相手にストレスを与えることになる。
・妥協を選ぶ際には、本当の欲求は捨てないとギャップに苦しむ。
・メリットを手に入れてしまうと、今手元に無いものがまた欲しくなる。
・当たり前になってしまうと、欲求がエスカレートする。
・エスカレートすると「自分が正しい」と思い込んでしまう。
・正しいと思ってることが叶わないので、ストレスも多くなる。
・結果、欲求を叶えようと相手に無茶な要求や攻撃をするようになる。
トムは自分の行動で、上記の様なストレスを自分で生み出しました。
例えば、これと真逆の行動をトムが取れたなら?
きっとサマーとの関係はもっと良好に保てていたでしょう。
と、言うよりサマーはすごくトムと一緒にいることが心地よいものになったでしょう。
でも、イコールそれが「トムの幸せ」だったのかはまたちょっと違います。
サマーにとって居心地のいい状況がトムにとっては不快だったから、作中でトムはストレスを抱えたり、サマーに対して攻撃的な態度を取っていったんでしょうから。
ただ、妥協し不満を抱えながらでも「ギブ」をし続けていたら、サマーの心は変わった可能性もあります。トムと「恋人になりたい」と思う様に変化したかもしれません。
前回のブログでも書きましたが、「理想と現実」のギャップに苦しんだ時のZAWA的選択肢は2つです。
1:状況が好転するまで努力をし続け、自分の力でメリットを獲得する。
2:求めることを諦めて現状で満足する。そして諦めたのだから文句は絶対言わない。
どちらの選択でも構わないと思います。
人間はどうしても「楽して良い思いをしたがる」煩悩から逃げられません。
ただその選択肢を選んでしまうと、ストレスやネガティブがどんどん湧き出てくるし、自分の心の中だけの話では無く、実生活でのデメリットもどんどん増えます。
仕事でも評価されないし、友達にもわがままな奴だと思われたり、恋人には冷められたり。
ZAWAもこの映画を見て、トムにめちゃめちゃ共感できます。
サマーばかりが自分の思い通りになってる感じが癪だし、「このビッチめ!」と思ったりもしました。
でも、そんなこと思ってもしょうがないんですよ。
自分のエゴを貫き通して、相手に全部こちらの要求を飲ませれば、相手側が今自分が思っている様な感情を抱くことになるでしょう。
お互いが自分の意見を100%相手に主張しあっていては、ふたりともにハッピーになることはありません。
妥協し、相手の幸せを叶える道、
自分の欲求を貫く道、
相手と歩み寄り合いふたりで「100点」を目指す道、
どの選択も正解だと思います。
自分がどの選択をするかによって、行動も変わると思います。
このブログでZAWAが一番ギルティとしているのは、
「考えずに感情だけでオートマティックに判断していること」
「決断をしないフワフワしたポジションでメリットだけ得ようとすること」
です。
是非、後悔のない人生を送るためにも、「考え、決断すること」を癖づけてください!
因みにZAWAはこの映画をHuluで視聴しました。
(500)日のサマーはHuluで視聴可能です。2週間無料のお試し期間あり!
この映画に興味がある方は、無料期間を利用して是非見てみてください。
本日は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
赤澤飯店の主人:ZAWA
1982年東京生まれ。
脱サラし、海沿いの町で飲食店を営業。
ケアストレスカウンセラー。
『GOOD VIBES ONLY』をモットーに日々ストレスの無い毎日を研究中。
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